「散歩に行ったら落ちているものを食べてしまった」
愛犬と散歩しているときにこんな経験ありますよね。
人と生活しているわんちゃんには危険がいっぱいあります。
わたしも愛犬の散歩中にチョコレートを拾い食いしそうになり焦ったことがあります。
今回は散歩で出会うかもしれない危険なものと食べてしまった時の対処法をまとめました。
犬はなぜ拾い食いするの?
犬が落ちているものを食べてしまうのは、犬の本能です。
犬は見つけたものを口でくわえて確認する習性があります。
犬は嗅覚が優れていますが、視覚はあまり優れていません。見えにくい部分を補うためにも、散歩中に見つけた得体の知れないものをくわえて確かめているのです。
また、狩猟犬として仕事をしていた犬種が多く、狩猟本能から目の前で動いたものをとっさに口に入れてしまうこともあります。
犬にとっては目の前にあるものが悪いものだとは分かりません。
一度拾い食いをしておいしいと思ってしまうと何度も拾い食いするようになります。
さらに、拾い食いしたときの飼い主さんの反応を見て喜んでくれたと思ってしまうこともあります。飼い主さんに喜んでもらうために食べる、なんていう悪循環に陥っているかもしれません。
犬が拾い食いしやすいもの4選
犬が拾い食いしやすいものを4つ紹介します。
草、枝、葉
草や葉っぱ、枝はどこにでもあるものです。それでいて、わんちゃんが好むものでもあります。
草や葉っぱを多少食べたからと言って何か悪い症状が出るわけではありません。
特に枝は好きな子はボリボリ食べます。食感がよく食べていて楽しいのかもしれません。
以前飼っていた子で枝が大好きな子がいました。何をやっても食べたがり、ドッグトレーナーさんに相談しました。お腹を壊さないなら少しくらい食べさせてもいいということだったので、そのまま元気に枝を食べていました。
…と、こんな子もいますが、実際はあまりよくありません。
路地の草木は消毒や除草剤が撒いてあることもあります。
犬が除草剤を摂取してしまうと中毒を引き起こします。枯れた草には近づかないようにしましょう。また、まだ枯れていなくても薬がどこに撒いてあるか分からないので、草木を食べるクセはなるべくつけないほうがいいでしょう。
石
草木と同様にその辺に落ちているのが石です。
石は飲み込んでしまうと消化されません。腸で詰まる可能性もあるので、食べてしまうと開腹手術になります。また、飲み込む途中で詰まり、窒息することもあります。
少し大きめの石には注意が必要です。
人が捨てたもの
道には人が捨てたものがたくさんあります。
タバコや吐き捨てられたガム、お菓子のゴミ、飲み終わった缶…など。
タバコやガムは食べてしまうと中毒になります。
また、意図的ではなく落とされてしまったものも同様に危険です。
チョコレートやあめ玉、ポテトチップスなんかが落ちているのを見たことがあります。
チョコレートは犬が食べると中毒になります。
本来なら落とした人が拾うべきですが、落ちていることがある以上、愛犬には食べさせないように気をつけたいですね。
そしてもうひとつ、気をつけたいのが毒餌や薬です。
悪意のある人が意図的に毒餌を置いていることがあります。また、ネズミ退治やナメクジ退治の毒餌を公園に撒いてあったこともあります。
これらは食べてしまうと死に至ります。悲しいですが、どこに何があるのかわからないのが現状です。
生き物
昆虫や生き物の死骸もわんちゃんの大好物です。ミミズやネズミなんかをくわえた事例があります。
ミミズ
雨上がりにはミミズがいっぱい出てきます。
犬はミミズのにおいを好むため、ミミズをくわえようとします。万が一、ミミズを食べてしまっても問題はありません。ただし、胃腸が弱い子は嘔吐や下痢をすることもあります。その場合は動物病院を受診しましょう。
ネズミ
ネズミは病原菌をたくさん持っています。
中でもエキノコックス症は人獣共通感染症です。エキノコックスにかかったネズミを食べることにより感染します。犬ではほとんど症状がありません。犬から人に感染すると5〜10年後に重篤な肝機能不全を引き起こします。
また、ネズミの糞尿も危険です。
レプトスピラ症はネズミなどの野生動物の尿から感染します。犬や人が感染すると発熱や倦怠感、嘔吐、下痢、黄疸などの症状が見られます。レプトスピラ症も人獣共通感染症です。
食べてしまった時の対処法
道にあるものを食べてしまったら、危険なものでない限りは様子を見ましょう。
もし、愛犬に症状が出たら動物病院に相談したほうがいいです。
病院で説明できるように食べたもの、食べた量、場所、時間をメモしておくと安心です。
主な症状
・元気がない
・嘔吐
・下痢
先程挙げた中では「石」「ネズミ」は食べたら病院に相談したほうがいいでしょう。
また、明らかに中毒になるものを食べたり、詰まってしまうものを食べた場合は動物病院に行きましょう。
小型犬ほど要注意
消毒薬や除草剤などの薬剤は小型犬ほど危険です。
体が小さいため少し舐めただけでも中毒症状が出ることがあります。
拾い食いさせない対策
拾い食いをさせないためには飼い主さんが教えてあげる必要があります。
しつけを活用する
「ちょうだい」や「アイコンタクト」は拾い食いさせないためにも有効です。普段から練習しておくといいですね。
リーダーウォークをする
リーダーウォークも拾い食い対策に有効です。
リーダーウォークとはリードがたるんだ状態で愛犬が飼い主さんの隣を歩く歩き方です。犬が飼い主さんを意識して歩くので、落ちているものに気持ちが行きにくくなります。
まとめ:道には犬が好むものがたくさん落ちている
・犬は本能的に拾い食いする
・食べると危険なものも落ちている
・危険なもの(石、ネズミ、タバコなど)を食べたら動物病院へ
・しつけで拾い食いを防ぐ
愛犬と楽しくお散歩するためにも散歩中の拾い食いには気をつけましょう。