現在、世界には非公認犬種も含めて700~800の犬種があるといわれています。
中でも国内外で人気の高い「ダックスフンド」について紹介します。
ダックスフンドとは
ダックスフンドはドイツ原産の犬です。
元々は狩猟のお供として人と暮らしていました。
狩猟では、アナウサギやアナグマを巣穴から追い出す仕事をしていました。狭い穴の中に入るため、足が短く胴が長い体形に改良されていきました。
短い足でちょこちょこ歩く姿はとても愛らしいです。
ダックスフンドの種類
あまり知られていませんが、ダックスフンドには3種類の大きさと3種類の被毛があり、全部で9種類存在します。
大きさ
ダックスフンドは生後15ヵ月以降の胸囲と体重によって3種類に分けられます。
ただ、あくまで目安の基準のためこのサイズから多少外れた子も存在します。
カニンヘン
胸囲30cm以下、体重3〜3.5kg
ダックスフンドの中で1番小さなサイズです。
小さいですが、猟犬としての気質が強く残っているため頑固で、3種類の中でもしつけが少し難しい傾向があります。
ミニチュアとスタンダードに比べて鼻が細く短いのでベビーフェイスです。
大人になっても赤ちゃんと間違えられることもしばしばあります。
ミニチュア
胸囲30〜35cm、体重5kg以下
ダックスフンドといえばミニチュアというくらい日本では人気の品種です。
明るくて従順、しつけがしやすいです。
国内では人気のあまり乱繁殖されてきました。
遺伝的疾患のリスクがあるため、信頼できるブリーダーさんやペットショップからのお迎えが望ましいです。
スタンダード
胸囲35cm以上、体重9〜12kg
ダックスフンドで1番大きなサイズです。
体重が10kg程度になるため、中型犬に分類されます。
他の2品種と比べるとおおらかで落ち着いています。
被毛
被毛は長さと質感で3種類に分けられます。
ロングヘアード
被毛が長い品種です。スパニエル系との交配で生まれました。
毛並みはふわっとしていて光沢があります。いつまでもなででいられるくらい気持ちがいいです。
比較的穏やかな子が多いです。
スムースヘアード
被毛が短い品種です。ミニュアピンシャーとの交配で生まれました。
毛は短く硬いですが、つるっとした滑らかさがあります。
毛が短いので筋肉質な印象です。
活発でやや気が強い子が多いです。
ワイヤーヘアード
シュナウザーとの交配で生まれました。
太く硬い毛でおおわれています。他の2種類と比べて、個性的な印象です。
眉やひげが特に印象的でかわいいです。
テリア系の血が混ざっているため、気が強く頑固な子が多いです。
ダックスフンドの性格
明るく活発
明るく元気な子が多いです。狩猟犬のため動くものが大好きです。
ボール遊びが好きで飼い主さんに持ってきて投げるように促します。
お散歩中は鳥や車を追いかけることもあります。
吠えには注意
明るく活発な一方で、アナウサギやアナグマを吠えて巣穴から追い出していたため、吠える子が多いです。
来客時のインターフォンの音や知らない人の声に反応して吠えます。
「おやつがほしい」「遊んでほしい」「散歩に行きたい」…等、何かを要求するときにも吠える傾向にあります。
飼い主さんへの「要求吠え」や、知らない人への「警戒吠え」は多くのダックスの飼い主さんが抱える悩みでもあります。
一度吠え癖がついてしまうと直すのはなかなか大変です。
わが家のダックスたちもかなり吠えます。それでも、なるべく吠える回数を減らそうと、要求吠えするときは「ふせ」をさせるようにしています。
一度覚えてしまうと、何かしてほしいときはふせをしてこちらを見るようになりました。おかげで吠える回数が減り、こちらのストレスも減りました。
飼い主さんが大好き
ダックスフンドはとにかく飼い主さんが大好き!!
飼い主さんへ愛着が大きく、遊びに誘ったり、くっついてリラックスしたりします。大好きのサインを出してくれると嬉しくなりますね。
ただ、飼い主さんが大好きなあまり、分離不安になりやすい傾向もあります。
飼い主さんがいなくなると不安になって鳴いたり、お留守番が苦手な子もいます。
小さいうちからお留守番に慣れる練習をするとお利口にお留守番できるようになります。
お留守番が苦手な子は、出かける時に声をかけず、おやつ等で気を引いて気づかれないようにいなくなるほうがストレスが少ないです。
ダックスフンドで気をつけたい病気
ダックスフンドでなりやすい病気がいくつかあります。
遺伝的な病気もありますが、すべてのダックスフンドがこの病気になるわけではありません。
椎間板ヘルニア
胴長短足の宿命とも言われる椎間板ヘルニア。
椎間板が変形して突出し、脊髄を圧迫することで痛みが生じる病気です。
激しい運動や外傷、加齢、遺伝などが原因となります。
ダックスフンドは遺伝的に椎間板が若いうちから変形しやすく、椎間板ヘルニアになりやすい犬種です。
階段の上り下りやジャンプなど、足腰に負担のかかる運動は避けましょう。
散歩をして筋肉をつけておくとヘルニアになりにくくなります。
また、太らせてしまうと体への負担が大きくなり椎間板ヘルニアを発症しやすくなります。
進行性網膜委縮症
ダックスフンドでよく見られる遺伝病です。
網膜細胞が委縮して目が見えにくくなり、最終的には失明する病気です。
目が見えにくくなっていくため、障害物にぶつかったりまっすぐ歩けなくなり、外出を嫌がったりすることもあります。
遺伝病のため若いうちから発症する可能性があります。
見えないことに慣れてしまう子もいるため、発症に気づかない場合もあります。
日頃から愛犬の様子をよく見ていると行動の異常に気づけ、早期発見できます。
外耳炎
カビやダニ、アレルギーなどが原因となり、耳で炎症が起こります。
ダックスフンドのようなたれ耳の犬種は、耳の通気性が悪いため発症しやすいです。
外耳炎になると耳を痒がったり耳垢が増えたりします。
耳の中のにおいもきつくなるのが特徴です。
外耳炎には様々な要因があるため原因を完全に取り除くことは難しいです。
飼い主さんが定期的に耳の様子を気にしてあげて汚れているようだったら拭いてあげることで予防できます。
▼ ダックスフンドの病気はこちらで詳しく解説しています。
ダックスフンドで必要なケア
ダックスフンドで必要なケアは3つあります。
ブラッシング
ロングヘアードはブラッシング必須です。
ブラッシングをしないと毛玉ができますし、散歩に行けば草や草の実が絡まります。
毛玉や異物がからまるのは被毛にとってもよくありません。
おすすめのブラシはスリッカーブラシです。
力を入れすぎると痛いので、優しくとかします。
力加減が分からない場合は、一度自分の皮膚に当ててみて痛くないくらいの力でとかしましょう。
トリミング
ブラッシングと同じようにロングヘアードではトリミングも必要です。
そのままにしておくとかなり毛が伸びるので、定期的にカットすることをおすすめします。
わが家では夏の暑い時期は少し長めのサマーカットにしています。
近年の夏はかなり暑いのでモコモコのままだと熱中症のリスクもあります。
ただ、サマーカットにして冷房をガンガン入れると逆に寒くなりすぎてしまうので気を付けたいところですね。
肥満に注意
ダックスフンドに肥満は大敵です。
肥満になると椎間板ヘルニアのリスクが高まります。
カニンヘンやミニチュアは体が小さいので特に食事量に気を付ける必要があります。
いくら運動が大好きでもカロリーを摂りすぎてしまうとすぐに太ってしまいます。
あばら骨を触ってみて、少し脂肪を感じあばら骨が触れるくらいがちょうどいいです。
不安な方は、動物病院に行ったときに看護師さんに聞いてみるといいですね。
ダックスフンドの魅力まとめ
ダックスフンドの魅力伝わりましたか?
まとめ
・ダックスは9種類いる
・胴長・短足
・明るく活発
・飼い主さん大好き
・よく吠える(元気)
実際に飼ってみると想像以上のかわいさです。
ダックスフンドにふれる機会がありましたら、ぜひふれ合ってみてくださいね!