「愛犬の歯磨きをガムだけで済ませたい」そう考えたことはありませんか?
歯磨きが苦手なわんちゃんにとって歯をみがくことはわんちゃんにも飼い主さんにも大きな負担になりますよね。
わたしも毎日の歯磨きは正直やりたくないですし、歯磨きガムだけで済ませられるならそうしたいです。
そこで歯磨きガムの効果や歯みがきの必要性について調べました。
- 歯磨きガムはどんな効果があるの?
- 歯磨きガムだけでいいの?
- 歯磨きガムのあげ方を知りたい
- おすすめの歯磨きガムを知りたい
こんな悩みを持っている人はぜひ読んでみてください。
歯磨きガムの効果や効率的なあげ方を紹介していきます。
歯磨きガムの効果
歯磨きガムには、3つの効果があります。
- 歯垢を落とす
- 口臭が減る
- 口の中をきれいに保つ
歯垢を落とす
歯磨きガムを噛むことで歯の表面についている歯垢を落とします。
歯垢を落としやすくするために歯磨きガムは硬さや形にこだわって作られています。
例えば、繊維状のガムで歯の表面に当たる面積を大きくしたり、長い時間噛むことができる硬さにしたり、さまざまな工夫があります。
犬の口の中は虫歯になりにくい反面、歯周病菌が繁殖しやすい環境です。
3歳以上のわんこの約80%が歯周病だと言われています。歯周病が悪化すると歯が抜けたり歯の根元に膿が溜まり、さらにひどくなると頬に穴があくこともあります。
歯垢を落とすことは歯周病にならないためにも大切になります。
口臭が減る
口の中に残った食べカスや歯垢・歯石によって口臭がキツくなります。
歯垢や歯石で口臭が強くなるのは歯周ポケットにたまった細菌が出すにおいによるものです。
特に歯周病にまで悪化すると口臭は相当キツくなります。わんちゃんが口を開けていると部屋中に口臭(腐敗臭)が充満するほどです。
ここまで酷くなると一緒にいることが辛くなってしまいますよね。
歯磨きガムを噛むことで食べカスや歯垢を落とし口臭を減らすことができます。
市販されている歯磨きガムにはクロロフィルなどの消臭成分が入っているものが多くあり、消臭成分により口臭を抑えることもできます。
口の中をきれいに保つ
ガムなどの硬いものを食べると唾液腺が刺激され、唾液の分泌が活発になります。
唾液には外から入ってきたウイルスを殺したり、細菌の増殖を抑制する働きがあります。口の中が乾いていると細菌が増えやすくなるため、ガムを噛むことで唾液を増やし細菌の増殖を抑えます。
唾液によって口腔内が洗浄され、きれいな状態に保たれているんですね。
歯磨きは必要?
歯磨きガムに歯垢を落としたり口の中をきれいにする効果があるなら歯磨きはしなくてもいいんじゃないの?と思いますよね。
しかし、歯磨きガムを食べていても歯みがきをやる必要があります。
歯磨きガムには歯垢を落としたり口の中を清潔に保つことはできますが、口の中の隅々まできれいにできるわけではありません。
特に歯磨きガムは奥歯で噛むことが多いので犬歯や前歯はガムがあまり当たりません。歯磨きをしないと取りきれなかった食べカスや歯垢で歯周病になる可能性がとても高くなります。
歯みがきをするなら歯みがきガムはいらない?
歯磨きをやりましょうと言うと「結局歯磨きをするならガムはいらないんじゃないの?」という声が出てきます。
素直に歯磨きができる子ならそうかもしれません。
しかし、歯磨きが苦手な子にとっては歯磨きガムがいい助けになります。歯磨きと一緒に使うことで歯磨きの負担を減らすことができるのです。
例えば、歯磨きガムを使えば歯磨きの時間を短くできます。
犬の歯垢は約3日で歯石に変わります。言い換えれば3日に1回歯磨きをして歯垢をキレイに落としてあげれば歯石になるのを防げるのです。
短い時間だったら歯磨きをやらせてくれる子なら、歯磨きガムをあげつつ今日は右側、次の日は左側…といった要領で少しずつ歯みがきをする方法もあります。歯磨きガムを噛むことによって毎日すべての歯をみがかなくても歯垢を落とすことができます。
もちろん毎日歯磨きをできるのが理想ですが、歯磨きが苦手なわんちゃんは歯磨きガムをうまく使って歯みがきの回数や時間を減らすと歯をみがくストレスを減らせます。
また、歯磨きガムは歯磨きをしたご褒美にすることもできます。
うちの子はご褒美に歯磨きガムをもらえるので苦手な歯みがきを我慢してやらせてくれます。
このように歯磨きガムだけでは歯のケアとしては不十分ですが、ガムをうまく使うことで歯磨きの負担を減らすことができます。
歯磨きガムのあげ方
歯磨きガムはただ噛ませるだけでは歯のケアとしては効果がなく、ただのおやつになってしまいます。
またあげ方によっては事故が起こることもあります。
正しいあげ方を知り安全に歯みがきガムを利用しましょう。
しっかり噛ませる
歯磨きガムはしっかり噛んでもらうことが大切です。
何度も噛むことでガムと歯がこすれ歯垢を落とすことができますし、多くの唾液を分泌することもできます。
特に奥歯は歯が大きくデコボコとしているため歯垢がたまりやすい場所です。上の第四前臼歯と下の第一後臼歯のあたりに歯磨きガムを入れて少しずつ動かしながら食べさせるとうまく食べることができます。
飲み込みに注意
わんちゃんに歯磨きガムをあげるとき、そのままあげっぱなしにしていませんか?
歯磨きガムを手放してわんちゃんにあげたままにしておくと危険です。
大きいサイズのガムを飲み込んでしまうと窒息や腸閉塞、消化不良を引き起こすかもしれません。
また、歯磨きガムをわんちゃんに渡しておくと自分の噛みやすいところでしか噛みません。いつも右側で噛む子は右側だけがキレイになり、左側はケアが全くできていない状態になります。
歯磨きガムをあげるときは必ず飼い主さんが手に持ってあげるようにしましょう。
少しずつ動かしながらあげることで口の中全体をキレイにすることができます。
毎日あげる
犬と人では唾液の質が違うため、犬では約8倍の速さで歯垢が歯石に変わります。
日数にするとわずか3日です。
そのため歯垢はできるだけ毎日落とす必要があります。
ときどき歯磨きガムをあげるのではなく、毎日あげるのを心がけましょう。
ただし歯磨きガムにもカロリーがあります。歯磨きガムをあげる分は少しごはんを減らさないと肥満の原因になります。
おすすめの歯磨きガム
歯磨きガムと言っても種類がたくさんありどんなガムがいいのか迷ってしまいます。
歯磨きガムは程よい硬さで小さすぎないサイズのものを選ぶといいです。
蹄のような硬いものをガム代わりにする人もいますが、蹄は硬すぎて歯が欠けてしまうことがあります。硬くて歯の根元に蹄が当たりにくいため、歯の根元の歯垢は取ることができません。
ドギーマンハヤシ 激かみ!歯みがきガム
おすすめポイント
- 長い時間噛める
- 余計なものが入っていない
- 口臭の予防成分を配合
激かみ!の名前の通りかなり硬めの歯磨きガムです。
他のメーカーのガムと比べてもNo.1の硬さを誇ります。
長い時間噛むことができ、歯垢を落とす効果や唾液がたくさん出ることが期待できます。硬いのでかじっていたら歯石が取れたという口コミもありました。
原材料は超シンプルで「牛皮」と「クロロフィル」のみです。余計なものは一切入っていない安心できるガムです。クロロフィルは理科の授業で勉強した「葉緑素」です。消臭・抗菌効果があり口臭予防に役立ちます。
小型犬用は少し細めです。それでも噛むのが苦手な子には硬すぎて噛むのを諦めてしまうかもしれません。中型・大型犬用は大型犬には少し小さいかなと感じました。丸飲みに注意が必要です。
原材料:牛皮、クロロフィル
原産国:ベトナム
エネルギー:350kcal/100g(小型犬用)
対象年齢:成犬
Virbac ベジデントフレッシュ
おすすめポイント
- 食いつきが良い
- 歯周病菌の増殖を抑える成分が入っている
- 小麦、牛肉、乳不使用、合成着色料、遺伝子組換え作物不使用
Virbacは動物用の医薬品専門メーカーです。
現在100カ国以上で事業展開しています。
ベジデントフレッシュは特徴的なZ型をしていて、この形が歯にフィットしやすくなっています。
弾力のあるガムなので何度も噛んで歯垢を落とすことができます。
ガムのにおいは強めでどんなわんちゃんも好きそうなにおいです。
食いつきが悪くて食べないかも…という心配は無さそうです。
このガムにはザクロエキス、イヌリン、エリスリトールが配合されています。
ザクロエキスやエリストリールには口の中の歯周病菌の増殖を抑える働きがあります。
イヌリンは食物繊維で腸内細菌のバランスを整えてくれます。
アレルギーの原因になりやすい小麦、牛肉、乳は使っていません。
合成着色料、遺伝子組換え作物も使っていないので安心です。
この歯磨きガムは米国獣医口腔衛生協議会に認定されています。
原材料:コーンスターチ、グリセリン、大豆タンパク、米粉、ビール酵母、甘味料(ソルビトール)、トウモロコシ抽出物、保存料(ソルビン酸カリウム)、ザクロエキス、エリスリトール、イヌリン、精製水
原産国:ベトナム
エネルギー:約46kcal/本(Sサイズ)
対象年齢:歯の生え変わり後から
MARS グリニーズプラス
おすすめポイント
- 弾力があり長く噛める
- 特徴的な形で歯垢が落ちやすい
- 自然由来の原材料を使用
米国獣医口腔衛生協議会認定の歯磨きガムです。
しっかり噛める弾力性でしつこい歯垢を落とします。
特徴的な形をしているので持ちやすくわんちゃんにも持ってあげやすくなっています。
1日1本噛むことで歯垢の付着が軽減されます。
自然のものを多く使うことにこだわり、ビタミンやミネラルを添加した栄養バランスの良い歯みがきガムです。
原材料:小麦粉、小麦タンパク、ゼラチン(豚由来)、セルロース、タンパク加水分解物、グリセリン、レシチン、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、カルシウム、クロライド、セレン、マグネシウム、マンガン、ヨウ素、リン、亜鉛、鉄、銅)、着色料(スイカ色素、ゲニパ色素、ウコン色素)
原産国:アメリカ
エネルギー:約26kcal/本
対象年齢:6ヶ月以上
LION 食後の歯みがきガム
おすすめポイント
- やわらかめで噛むのが苦手な子におすすめ
- 保存料、着色料、酸化防止剤、香料不使用
LIONが獣医師と共同開発して作られた歯みがきガムです。
ギザギザとした形と繊維状のガムが特徴的です。
繊維のようなガムは歯とこすれる面積が増えるので効率よく歯垢を落とすことができます。
やわらかく細めなので噛む力が弱い子でもカミカミしやすいガムです。
逆に噛む力がある子ではすぐに食べきってしまい歯垢を落とす効果はあまり出ないかもしれません。
保存料、着色料、酸化防止剤、香料を使っていないので安心ですね。
原材料:牛皮、米粉、チキンエキス、でん粉類、スピルリナ、食塩、増粘安定剤(加工デンプン)、グリセリン、微粒二酸化ケイ素、ピロリン酸Na、炭酸Ca、ポリリン酸Na
原産国:日本
エネルギー:約18.2kcal/本
対象年齢:7ヶ月以上
犬の歯磨きはガムだけでいいの?まとめ
歯磨きガムの効果的な使い方
- 歯磨きの補助として使う
- 長時間噛む → 歯垢を落とし唾液が出てくる
- 毎日使う(歯磨きが苦手なら歯磨きの回数や時間を減らす)
- ご褒美に使う
歯磨きガムには口の中の健康を保つ効果がありますが、完璧なものではなく歯磨きが必要になります。
歯磨きガムをうまく使えば歯磨きが苦手な子でも歯のケアの負担が減ります。
歯磨きガムを活用して愛犬のお口の健康を守りましょう。